ときどきピシッと暮らしを整えたいときに開く

松浦弥太郎さんの本。

いつもひとつひとつに丁寧で

ひとつひとつの言葉が心に染み入ります。
その中で、

「本は100冊読むより、一冊を100回読むこと」
と、その言葉が今回は一番ビビッときて、
なんでも広く浅くしか読まない人間には

ズギューンときました。

で、久しぶりに自分の作った本も開いてみたけれど、

そう、自分の根本的な思いが揺らがないように

読み直すのはいいかもしれない。
書いたものも描いたものも、

「こんなことかいていたっけ?」と

全く忘れていたりする。


基本的に、伝えたい思いは

ずーっと変わっていないのですが、

言葉の使い方がちょっとつがっていたり、

そのときの自分が見えて、

ちょっと懐かしかったり、

変わっていないことを

地味に喜んでいたり。

何度も何度も読み返す本で

自分の立っているところを確認するのも

よいものだなぁ。



レシピを見ながら作るのは苦手なので

お料理本はほとんど持っていたないのですが、

本屋さんで衝撃的だった本。


「見せたくなるお弁当100」

もうどれを見ても

自慢したくなるようなお弁当。

キャラ弁とか見ても

ふ〜ん。としか思わなかったけれど、

想像を超えるアイデアがいっぱいで、

たまに開いては目に栄養を与えてます。


その中で強烈だったのが、
本物のたまごの殻を器にしているお弁当。
殻はダイヤモンドを切る糸鋸でカット。
中身は綺麗に取り出して骨材の入ったパテでふせぎ、
はて?
このたまごを綺麗に自立しているのは
どうやったんだろ?
と思ったけど、
こんなお弁当持たされたら、
みんなに見せたくなる。というより、
みんなに見られてしまうね…。

最近のお弁当作りは超マンネリで
詰め方も入れる物もワンパターンになってきていて、
こういうすごいアイデアのものを見ると、
なんかちょっとひねりのあるものを
ワタシも挑戦したい!

とは思いつつも、
目立つのは苦手な子どもにとっては
同じものでもあまり気にならないようで、
こんなお弁当持たせたら
当然のごとく、
「めんどくさい!」
の一言で終わってしまいそうです。

こんな立派なものは作れないけれど、
いつかしたいものに、
一色だけのを作ってみたい。
赤色、黒色、白色、緑色だけ。とかね。
もちろん食材はいろんなものを使って。になりますが。
 
いい本を見て、
どうにかやる気を起こしたい。
と、お弁当作りをするたびに
思っています(いまは思っているだけ…)



デザインの仕事を毎日いっぱいいっぱいしていた30代の頃、

仕事の山が過ぎると自分へのご褒美は

「本」でした。

その頃はデザイン本ばかりを販売している方が

いつも事務所に

「こんなのありますよー」と、

私の好きそうなものばかりを定期的に

持ってきてくださっていました。


まぁ、ほんとにデザイン本ってやっぱり高いものが多いので

あれもこれもいっぱい…

とはいかないので、選別して購入してました。

それでも毎回何万と買ってしまうのですが、

この「BIRD」

というタイトルの本は、開いた途端

ズギューンとハートをぶち抜いたものでした。

装丁は真っ白の箱。

表にはなにも印刷なく、

開くと少し小さくなった本に

刺繍が!(写真ではなく、紙に直接刺繍!)

2500冊のうちの私の本は708冊目の本ってことで、

え?これを2500冊も作ったのか!?と思うともう驚き。
もちろんアーティスト本人がその冊数を作ったわけではないだろうけど、

一つのテーマで、鳥の素描とさまざまな刺繍。

それもメルヘンではなく

すごくクールで格好いいのです。

なんの意味かわからないけれど、

感覚的にスゴい!

というのは感じて、

超高かったのですが、即買しました。
(持っている本の中で一番ダントツで高い)

あれから本屋でデザイン本を見ても、

これほどまで衝撃的だったものはなく、

何年経ってもまだ刺激的な本です。

こんな本を作りたい。

と思ったのは覚えている。

でも…20年経っても

こんな本は作れてない…。

どこのアーティストかもわからないけれど、

これ以上の本はまだ出会えてません。

 

 

 

過去とは…。


「思い出」として記憶された日々。

だけど、
その裏側に触れたとき、見ていた世界は豹変する。

 

そう書評が載っていたものを

さらっと読みすすめていったのだけど、

ホラーよりも怖い心理的にひやーっとくる内容でした。

 

まさに心にちくちくとくるシーンもあって、

自分は悪気はなく、なにもしてない。と思っていても

もしかして、相手はあのときの私の言葉でものすごい

怒りを育ててしまったのかもしれない。とか

自分のことに当てはめて読みながら想像する…。


もし、過去のことを

今、言われたら

過ぎたこととは言え、覚えてないとは言え、

きっといやな汗が出てくると思う。

10年経ったら時効やん。っと自分の言った暴言も忘れて

反省もしない人間ですが、

相手によったらずーっと覚えているかもしれない。

寝る前の読書タイムは、

ほとんど読めずに寝落ちしてしまうのですが、

久々に変な緊張感がでて、読み進めていけました。

ホラーよりも身近な感じと、

誰にでもある人間の心の内面を出している内容で、

かえって目が覚めてしまいました。


読んだあと、

ちょっと怖くなってしまったので、

ほっこりする本を開いて

あっという間に寝てしまいました。


怖い本を読んだことも、

すでに過去のこと。

 

 



サボローゾの本で一番売れた本は

「さぼるくらし」でした。

昨日1冊売れて、あとは見本の一冊になりました…。


何ヶ月も前に冊数が少なくなってきたときに

そろそろ再販の準備をしようかな…と思いつつ

気合いが入らずそのまま放置してました。

もう一度印刷するからと言って

全く同じにするのはいやなので

書体や表紙や色や紙…

変えるとなると、

この夏の大仕事の一つになりそうです。

2色で作っているので時間はかかることは覚悟の上…。


「またさぼるくらし」として

第2弾を作ることも考えたのですが、

そちらになると今年中にはできない…ので

第一弾の本をもう一回作ることに決めました。

2019年に作っているようです。

もうすごい昔に作った感がありますが、

私にとってはまだ最近です。

そのさぼるくらしの中のイラストの一つ

「たくさんのこと」のタイトルページのイラスト。

たくさんのこと、いっぺんにしたい人間〔ワタクシ)は

手足がいっぱいあれば(ムーちゃんじゃないよ!)

いいなぁと思い、守り仏でもある千手観音を描きました。

気合い…気合い…

身体がだるくてなかなか入らないけれど、

制作スイッチ入れようと思います。

スイッチ壊れてなかったらいいけど…。
 

 

 



図書館で本をいっぱい借りても

なかなかに読み込めてないことがほとんど。

あれもこれもいろんなジャンルのものを読みたい。

と常日頃思っているけれど、

深く味わいたい小説のような物語が

一番読めていない。

本の中に一瞬でも入りたいのだけど、

寝る前だとすぐ寝てしまうし、

軽い文章量でないと目は疲れてしまうし、

いろいろとむずかしいのである…。

久しぶりにこどもの通院に付き合ったら

結構な時間待たされて、

もってきた本を読もう〜っと思って開いたものは

「庭」がテーマの本だったので

ほのぼのとしたものかな?と思っていたら

虐待などの話からの再生の話で

え?っと思ったけれど

どんどんと本の中に入り込んでしまいました。

あっという間に30分…

いつまでたっても名前よんでくれないなぁ〜と

思っていたら

電光掲示板に自分の番号が出たら自動支払機で

支払って自由に帰っていいシステムだったのでした…。


三分の二ほど読めたので良かったのだけど、

途中気がつかなかったら

このまま全部読み切るまで座って待っていたのでは?

残り分は楽しみに残して

急ぎ家に帰りました。

小説の中にちゃんと入ってしまうと、

映画を見た後のように

しばらくは登場人物とその世界に脳が占領されてしまう。

久しぶりに違う世界に行ってきた後のように

ぼーっとしている。
 

旅ボケのような感覚も結構気持ちいいものです。

なかなか現実に戻れず、家事も

ぼーっとしながらしてます(あ、いつものことか…)




数年前、コロナの時に作った

「あせとなみだでサボローゾ」

という本。
失敗やどんくさいことをいっぱいの自分を

誇りに思うことにし、一冊にまとめました。

その時あれこれ考えたのが

タイトル。

その中で接続語をものすごく考えこみました。

この一文字で意味が変わっていくので

一番しっくりするものがどれか…
何度も口に出しました。

最終は「あせとなみだで」の「で」になったのですが、

「あせとなみだとサボローゾ」の「と」が

最後まで残ったと記憶しています。

あまり目立たない装丁なので

お店でもあまり気づいてくれないのですが、

サボローゾの冊子の中では個人的にはとても気に入っております。

あまり売れてないけれど、

第2弾もだそうかなー。なんて思ってたり。

涙が出るほど痛かったり、汗が噴き出すくらい焦ったり、

なぁんて、そういうことは毎日あって、

忘れてしまいそうなので、思い出しながら書き留めていこうかと。

ストレートになんでも進んでいかないのは

どうしてなのか?

というか自分がそういう道を好んで選んでいるのか、

とも思うけれど

あまり深く物事を考えられない(考えてもなにも変わらない)ので、

とりあえず実際にやってみて…

それから次に繋いでいく。

そして、終わったらすぐに忘れてしまい、

また同じことを失敗してたりする…。

学習能力がない。

いや、

少しは進化はしている!

と思い込んではいるが、

逆に退化しているのでは!?

いや、

ちっとも変わってないのでは?

いやいやいや…



 

 

 

 

 





そろそろ新しい作品に向かいたいなー。

と思いつつ、いまはコレだ!

というものに出会っていない。

そういう時いろんなものをほじくり返す。

ずーっとほったからしにしていたミニ本。

20代に作ったものがほとんどだから、

勢いはあるけれど、字も絵もほんとなんというか…

荒々しい…。

そして言葉が…

赤くなるような言葉が…。

まぁ、20代の日記の直接的な言葉よりは

形を変えているので読めることは読めるのですが、

いやはや恥ずかしいです…。

とはいえ、日記のようにほいぽいっと捨てられず、

いつか再構成して作り直そうかと思い、

ずーっと机の中の箱に眠らせていました。

お店用に珈琲とカカオのミニ本は作っているけれど

お手紙みたいなミニ本をまた作ろうかな…。

まだ、燃えるような意欲が沸いてきていないので、

今はコレじゃないんかな?

と思いつつも、

いろんなファイルや箱をほじくり返しては

眠っている思いを形にしたい!

というものを絶賛探索中です。




時々、どきどきしたいのもあって、

ちょっと怖い小説や絵画、

そういう本を借りてくることがある。

 

おばけの話でなく、現実の恐怖

(事件に巻き込まれるとか、)や、

人間の心の怖さとか、

医療関係の緊迫感ある本とか、

今の暮らしと、離れているけれど、

身近でも起こっていること。
 

心がぽーっっとするようないいどきどきではなく、

なにやら見えない恐ろしい空気が

感じられる。ひゃ〜っ…というどきどき。

すぐに図書館に返しにいったのは

事故物件に住んでいく芸人さんの体験話(こわかったー)

もうひとつは怖くて借りられないんだけど、

図書館でつい開いてしまう、

病気の人を繊細な絵画で表現した(ヨーロッパのもの)

医療の記録本。


この2冊は特にひえ〜っとしました。

見なけりゃいいのに、

あかんと思うと余計に開いてみたい。というので、

小学生の頃お昼12時にテレビでしていた

あなたの知らない世界 という番組を見てしまった…

感じと似ている。

映像だと何日も(何ヶ月も…)頭に残って

ほんとに怖いのがとれないので、

しばらく夜のトイレは1人で行けず、

お風呂でも目を開けて頭を洗うことに。

恐ろしい映像はもう見たくない!

と言いつつ…

怖い本はまたきっと開いてしまうだろうけど、

言葉から想像する自分で作った世界なので、まだまし。

すぐさま楽しいラジオを聞いたり、

面白い本を開けば、切替ができるし。

でも…

おばけより

こわいものいっぱいある…


怖いこと考え出したらキリがない。

なので、

キリがないくらい楽しいこと考えて

おけば

大丈夫…かな。

 

 

 

 

 

 



念願の本棚を作ってもらって何日か経ってます。
 

置きタイプの本棚でなく、天井に近いところに
棚を作って、図書館のように分野別に置きたかったのです。
食物、言語、こども、うさぎ、健康、やる気、珈琲
デザイン、学校、園芸、防災、お気に入り、最近…などなど。

作ってもらって、本を置いたのはいいけれど、
整頓されたことに満足して、
あまり置いた本を手に取ることもなく、
時々並べているものを眺めている日々でした。

そんな本、断捨離したらいいやん!
って声が聞こえてきそうだけど、
どうしても捨てられないものは捨てられない。
だから普段の動きの邪魔にならない場所を作って
ふと手にする時間も作りたかったのです。

で、最も開くことが少ないけれど、
捨てられないものに、
「辞典」がある。
なんでもwebで調べられるし、こんなのなくなったって
なにも困りはしない。と
思っていても
この子たちの場所はしっかり設けました。
こういう本を開くと、いかに自分は何も知らないか。
ということがわかる。
こんな漢字見たことないよ!
英語、また勉強しよかな〜っ
フランス語、しゃべってみたい…。
なんて、一瞬だけ頭の中をかけめぐる。

眺めてばかりの本だけど久しぶりに開くと
自分の中の何かが開く。
 
やっぱり本は捨てられない…。

また違う場所に本棚作ってもらおうかな。